todojunの真理を追究する日々

日々考えていることなどを徒然と書いていきます。

上野樹里にハマる

一人暮らしを始めてからまとまった時間が取りやすくなったこともあって、3ヶ月くらい前から映画DVDを借りて見るようになった。そんな中、最近、上野樹里に圧倒的にハマってしまった。
実は自分はドラマも映画も普段あまり見ないので、今まで上野樹里は名前を聞いたことあるくらいで、恥ずかしい話だけど顔すら知らなかった。それがここ数ヶ月で一気に自分の中での女優ランキングでトップに踊り出るくらいまでになってしまった(そもそも女優をあまり知らないんだけど)。

彼女の出演映画で初めて見たのは「サマータイムマシン・ブルース」、出演作の中ではそれほどメジャーではない作品だ。実際、演技力とか存在感という意味では、この作品ではあまり彼女は目立っていない。そもそもそういう役柄ではなかったというのが大きいけれど。作品自体は、コメディ要素満載で、プロットもしっかりしていて、SF映画好きには堪らないものとなっていた。本当に何度も何度も繰り返し見た。出演者では、他に瑛太も出ていたけれど、どちらかというと、劇団ヨーロッパ企画のメンバーの演技力の高さが際立っていた気がする。
もちろん、この作品でも上野樹里の演技のすごさの片鱗は感じていて、特に感情を表情で表現するのが本当に上手いと思った。好きな人に恋人がいると聞いて動揺している様子なんか、本当に不安そうな気持ちが伝わってきて、見てて心が痛くなってくるくらいだった。

次に見たのが、「のだめカンタービレ」、映画ではなくてドラマの第1話、第2話。ここでの彼女は、他の出演作とは全く違う面白いキャラクターであるのだめを演じているけど、これがまたすごくぴったりというか自然ですごく良かった。ドラマ全体としてもストーリーも楽しく引き込まれる感じで、これだけの人気が出ている理由がわかった気がする。

続いて、「スウィングガールズ」。言わずと知れた作品で前々から見てみたかったけど、公開から7年も経ってようやく見た。この作品での彼女の印象は、若いなぁ、というのが一番だったけれど、やはりこの頃から役者魂を感じる演技が光っていた。彼女の役は、この作品に限らず男勝りな女性であるこどが多いけれど、普段は強気な発言・行動をしているのに、ふとしたときに女性の顔をするのが本当にドキッとしてしまう。この作品でいうと、雪合戦のシーン。このシーンは本当に何度も繰り返し観てしまった。上野樹里以外でいうと、貫地谷しほりが演技力抜群でいい味出していると感じた。

続いて見た「虹の女神」は、本当に名シーンだらけで、このエントリとは別に、名シーン集のエントリを書きたいくらいの充実度だった。彼女のここでの役柄は、強気だけれど繊細で小心者の一面も持っている女性。リアルな人間くささが何とも言えず心に訴えかけてきて、すごく魅力的に感じる。ひとつひとつの言動・所作に、心の僅かな動きが表現されていて、しかもそれが違和感なく自然にこちらにスッと入ってくる感じで、本当に上野樹里を天才と思わずにいられない作品になっている。

そして、現時点で一番最近見たのが「ラスト・フレンズ」。こちらは全11話のドラマを一気に見た。ここでの彼女の役柄は、性同一障害とまでは言えるかはわからないけれど、女性のことを好きになっている瑠可という女性。ベリーショートで中性的な役になっている。これが、すごくサマになっているというか、普通に凛々しくて、美形さも際立っている。このドラマで瑠可が言っていた「男とか女とかじゃなくて、人間として接してくれる人とは仲良くできる」といった風な発言は、すごく説得力があった。このドラマの瑠可がまさに人間としての魅力がある存在だったし、それを演じている上野樹里自身も、女性らしさみたいなところで勝負をしていない役者という意味で、通ずる部分があるような気がする。

と、こんな感じで長々と語ってしまったけれど、本当に上野樹里という役者の魅力に引き込まれてしまった最近だ。その魅力がどこから出ているのかというのは一言では説明できないけれど、本当に心から役に入り込んでいるということかな、とも思う。プロ根性というか魂というか、熱いものを感じさせる。

自分は、このブログの本体の方でも紹介しているように、音楽が好きで沢山聴いて評価もしてきているわけだけれど、音楽の良さと映画の良さは通じる部分があると思う。変に作りこみすぎてあざとくならず、自然に魂を揺さぶられる、というのが少なくとも自分の中での理想と感じる作品だと思う。上野樹里という役者はそういう要素を兼ね揃えた逸材だと思う。これからも期待していきたい。