todojunの真理を追究する日々

日々考えていることなどを徒然と書いていきます。

 山田詠美さん

山田詠美さんの「ぼくは勉強ができない ISBN:4101036160」という本を読みました。
小説は普段読むことはないのですが、ちょっと本屋で立ち読みしておもしろそうだったので、突発的に買ってみました。
かなりおもしろかったです。変に技巧的でなく、シンプルな表現を多く用いていることに好感がもてました。自然体で軽く流して読めるようで、なかなか深いところもついている。女性の書いたものの割には、男性(思春期の青年)心理を結構把握しているな、という印象でした。心理描写の中には新鮮味を感じるものは多くなかったけれど(自分が今までに考えたことがあるようなものが多かった)、実際にこうして形にして表されたものを見るとなかなか心地よい。小説っていまの自分に直接関わることがあまりないのではないか、ということで少し敬遠してしまっていたのですが、心理描写なんかは著者の思考が伝わってきて、それに感化される可能性もある、ということを感じました。こういうタイプの小説はかなり読む気が起こります。
続いて読んでみたい山田詠美さんの作品は「放課後の音符(キーノート)」です。こちらは思春期の女性を描いている作品のようです。1年くらい前に本屋で立ち読みして面白かったので買おうと思ったけど、そのままになってしまったものです。