todojunの真理を追究する日々

日々考えていることなどを徒然と書いていきます。

 高等学校学習指導要領 / 文部科学省

この本と文部科学白書なんですが、ちゃんと身を入れて読んでみたらかなり良いです!ものすごく丁寧に緻密に作られていて、読んでいてかなりタメになります。こちら(学習指導要領)の方は、レジュメみたいなものですね。「数学」のところを読んでみたら、(因数分解は)複雑なものには深入りしない、だとか、(平均値の定理は)直観的に理解させる程度にとどめる、というように「内容の取り扱い」のところに書いてあって、本質的ではないところに変に深入りをしない、という姿勢が感じられました。こういう「教える内容の制限」みたいなところは批判の対象になりがちですが、僕が読んだ限りでは、かなり納得のいくもので、好感が持てました。教えすぎで生徒が混乱する、ってことは家庭教師でもつくづく感じているところではありましたし。
他の教科のところもちょっと読んでみたりしましたが、こうやってきちんと体系付けられているのはすごくよいですね。これこれこういうことを学びます、そしてそのねらいはこれこれです、という幹の部分がちゃんと示されているので、それ読んでいるだけで、すごく学ぶ意欲が喚起されます。僕のあまり好きでない歴史(日本史、世界史など)だって、指導要領に準拠した形でいい先生に教えてもらったら、ちゃんと啓蒙されただろうになー、なんて思います。高校のときの日本史の先生は、趣味もろ出しだったし、世界史の先生もあまり授業がよかった記憶がありません。歴史を現在に結びつける意識に弱い先生が多かった気がします。それじゃなんのために歴史を勉強するかわからないですよ…
とにかく、非常によくできたレジュメとなっているので、パラパラと眺めただけで(高校で教えるべきと文科省が考えている)知の体系が眺められて非常に良いです。
あと、値段が安いところもポイントです。400ページちょっとでなんと520円(税別)!カバーなんて無駄なものもついてなくてシンプルなところも好きです。