todojunの真理を追究する日々

日々考えていることなどを徒然と書いていきます。

 マトリックス リローデッド

今日は、おととい借りていた「マトリックス リローデッド」を見ました。半年だか1年くらい前に「マトリックス」をテレビで初めて見て、その世界観に圧倒され、感動したのですが、その続編を今になってやっと借りてきて見ました。
感想は、セリフがかっこいい!!ってことです。哲学的なセリフが多いのですが、それが、ある程度知的な人だったら見抜いてしまうような上辺だけの陳腐なものではなくて、きちんと考えられた深いものになっているところに感心しました。
例えば、マトリックスのシステムから解放された(つまり、人間を殺す理由のなくなった)エージェント・スミスが、
「目的こそがわれわれの存在を規定している」(言い回しは違うけどこんな感じ)
のように言って、主人公ネロたちを殺しにかかりましたが、このときのセリフが状況に見事に溶け込んでいて臭くなく、それでいて強烈なインパクトを与えるんです。
こういうようなセリフが、作品の随所に散りばめられていて、それがズシズシと心に響いてきました。「マトリックス」シリーズの本質は、「マトリックス」という壮大な加工世界とそこに潜む不思議さや不可解さ、そしてそこから派生する哲学的なセリフや対話なんだと思います。僕からすれば、あの派手なアクションは「飾り」です。「マトリックス」に本質的な部分だけの話だと、話全体が重くなりスカッとしなかったり、そういう深いところに興味のない一般大衆を取り込めなかったりするからこそ取り入れている、味付けだと思っています。制作者の意図がどうかは知りませんが。
しかし、時折思い出したかのように登場してくるキスシーンだけは、ちょっと僕の価値観には合わないです。え?なんでここで?っていうタイミングでそういうシーンがあったりして、壮大なストーリーが台無しじゃねーかー!なんて思ってしまいます。アメリカ映画ではよくあるパターンですけど、これにはどうも馴染めない。。
というか、そもそも恋愛観がまったく違うのではないか、と思います。僕が求めているのは、情熱的な愛ではなく穏やかな愛で、たとえば親愛だとか友達夫婦だとか家族愛というものに愛着を覚えるのです。だから、なんだか前者の愛(性愛?)は苦手で、たぶんそれは即物的で刹那的だと感じてしまうからだと思います。
その点さえ除けば、「マトリックス」シリーズは、非常に僕好みの映画です。ストーリー性があって、推理小説のようなドキドキが味わえるところが好きです。