todojunの真理を追究する日々

日々考えていることなどを徒然と書いていきます。

 新しい歴史教科書−市販本

ISBN:4594050093
おととい巷で話題の(?)「新しい歴史教科書−市販本」を買いました。感想は、、素直に面白かった。主に第一次世界大戦以降を読んだのですが、「あーそうだったんだー」と感心することも多々あって、非常に勉強になりました。中学のときに使ってた教科書がどういう内容だったのか覚えてないですが、ここまで読み物として楽しく読めるものではなかったような気がします(もちろん、今読んだら違った印象を持つ可能性はある)。
あと、色々な世界情勢に対し、日本側の論理がきちんと説明されている点は、非常にわかりやすくてよかったです。例えば、戦争をただ悪と決めつけるのではなくて、何が原因で戦争が始まってしまったのか、各国(特に日本)にどういう思惑があったのか、ということがわかる文章になっているので、改めて考えさせることがたくさんあります。いかに今まで自分には知識が足りていなかったのか思い知らされます。
また、読んだ後に「日本って良い国だな」って思えるところも素晴らしいです。今までの教科書では、日本の目線ではなく、客観的な視点として歴史が描かれていた気がして、自分とのつながりをあまり意識できませんでした。そしてそれは、よく言われるような「日本人は自国の文化に対する認識が不足している」という状況に、少なからぬ影響を与えていると思えてなりません。日本人が日本人として自国の歴史や文化に愛着や誇りを持てるようになりづらいので、「日本なんて」「国なんて」という人が増えてもおかしくないでしょう。実際、いわゆる「欧米かぶれ」の人って相当な数に上るのではないでしょうか(英会話学校の数を見ても分かるし、「小学校から英語を」という流れまであったりする)。もちろん、グローバル言語として英語はこれからますます重要になっていくことは確かだと思いますが、「英語が大事だ」という人が、「それ以上に日本語は大事だ」という認識をしっかり持っているのかどうか、というところに疑問を感じているのです。
話がちょっとそれました。最近は、欧米偏重の流れも少し変わってきて、日本人が日本人であることをもっと意識し、誇りを持とう、という流れがかなり出てきている気がします。「新しい歴史教科書」は、そういった流れの中で出てきたものではないかと考えています。これは、個人的には非常にいい流れだと思っています。
ところで、日本人はあまり日本に誇りを持てていない(最近だいぶ良い兆しが見えてきたけれど)と書きましたが、唯一これだけはほとんどの日本人が誇りに思っているだろう、ということがあります。僕も、少なくともこれだけは誇りに思っていたし、今でも誇りに思っています。さてなんでしょうか。それは、「平均寿命世界一」ということです。どうでしょう。みなさん、これだけは日本人として誇りに思っていませんか?単純に、自分が平均的に長生きできるのがうれしいだけではなくて、長生きできるような文化が培われてきて、その中に自分が住んでいる、ということを誇りに思いませんでしたか?。僕は小さい頃、新聞で平均寿命の話を見たとき、「あー日本人でよかったー」って思ったし、いわゆる「日本食」に対して誇りを持った記憶があります(今でも持ってます)。こういった経験を考えたとき、自国に誇りを持つことって非常に大切なことなんじゃないかと思います。これで、もし平均寿命が世界一じゃなかったらと思うと、ぞっとします。
最近では、たくさんのスポーツ選手が海外で活躍するようになってきていますが、これも「日本人として誇りを持つ」ことに一役買っていると思います。サッカーの日本代表がこれだけ人気なのも、ただ単にサッカーが人気なだけでなく、顕在的にしろ潜在的にしろ「日本人として誇りを持ちたい」ということの表れなんだと思います。オリンピックやサッカーのワールドカップが盛り上がるところからみても、まだまだ日本人は自分の国に愛着を持っているし、見捨てていない、ということを感じます。
ところで、よく思うことなんですが、日本人の本当の一流選手ってすごくカッコよくないですか?日本人的精神のカッコよさというかなんというか。精神と肉体の調和といったカッコよさがあります。柔道選手なんて、ことごとくみんなカッコいいですよね。あれこそ、日本人の中に脈々と受け継がれてきたものを感じさせるし、自分の奥底にある魂を揺さぶるものがあります。誇りと謙虚さ、これがカッコイイ選手に共通していることだと思います。
ちょっと話が飛躍する部分もあったかと思いますが、この「歴史教科書」を読んで、改めて自分の国の文化や歴史についてしっかり考えてみようという気になりました。

新しい歴史教科書―市販本

新しい歴史教科書―市販本