todojunの真理を追究する日々

日々考えていることなどを徒然と書いていきます。

 元fer-mat氏が逮捕されたことに関して少しだけ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081129-00000529-san-soci
元fer-mat氏(恐らく)が、文科省の局長などに対する殺害予告を行ったことにより、脅迫容疑で逮捕されたようです。
(なお、誤解を招かないように、予め書いておきますが、彼のことを肯定的にみているような発言があるかも知れませんが、今回彼が取った行動自体は肯定されるべきものではなく、今後適切な処分を受けるべきだと思っています)


fer-mat氏のブログは以前気に入って読んでいたのですが、ブログを転々と移っていたようで、途中から追えなくなってしまっていました(又吉イエス礼賛辺りから、すごい方向にいってるなぁとは思いましたが)。まさかこんな形で彼の名前を知ることになるとは思いませんでした。
こうしてニュースに載ってしまうと、今回初めて知った人が、想像で色々なことを語り出すと思いますが(朝の某情報番組でも例の人が例のごとく発言するのでしょうか)、少なすぎる情報を元に色々言っててもしょうがないですよね。僕は3年くらい前に彼の文章を愛読していて、コメントのやりとりも少ししたことはあるので、その辺りの話を絡めつつ少しだけ書いてみようと思います。


まず、僕は今でも彼の書いていた文章は素晴らしかったと思っているし(今の文章をよく知らないけど、fer-mat時代は本当にすごかった)、あれから3年間で、彼を超えると思ったブログは分裂勘違い君劇場くらいです(だいぶタイプは違うので比較はできないけれども、極端なくらいに本質論を展開しているところは同じです)。fer-mat氏に関する絶賛のような文章も今までに2度書いています。

今回のことで残念に思うのは、彼が官僚の実態をどれほど知っていたかということです。官庁によってもだいぶ違うと思いますが、官僚の人達は(当初思っていたよりも)相当な自己批判精神も持っている人も多いし、理性的な批判に対しては真摯に対応してくれると思います。彼だったら国家一種の試験を通るのは厳しいことではないと思うので、こういう形でアピールするのではなく、試験を通った上で官庁訪問で堂々と主張して欲しかったですね。
現に、僕は今の官庁の面接(というか面談みたいなもの)で、かなりきつめの批判的なことも言いましたが(まぁ人は選んだと思いますが)、ちゃんとそれを受け止めた上での反論ももらったし、最終的には採用内定ももらえています(文科省を痛烈に批判していた人が、別の省庁に採用されていたりもします)。
仮に官僚になる気がなかったとしても、官庁訪問で話をして刺激を受けることはとても有益なことだと思うし、もしかしたら官僚に対する考え方が変わって官僚になりたいと思うかも知れません。何にせよ、社会に溢れる沢山の不満の多くは(国に対するものでも、プライベートなものでも)お互いの無理解・誤解に基づくものなのだから、きちんと話をすれば良かったのではないかと思います。


しかし、それほどまでに、彼は追い込まれていたということでしょう。僕もかなり彼の境遇に近いところがあったので、そこら辺の感覚は少しはわかるつもりでいます。東大を卒業する辺りから、自分の努力とその社会的な結果が突如として乖離しはじめ、結果的には留年や就職をフイにしてほぼ無職になったりしているので、社会に対する何とも言えない不快感というのはよくわかります。そして、行き場のなくなった怒りの感情が、日本の中枢である(と多くの人が思っている)官庁に向かうのは、そこまで不自然なことではないと思います。
このように同じような状況にあった彼と僕でしたが、取った行動は全く違いました。それでは,それを分けたものは何だったのでしょうか。


続きはまた今度。